LEG2 ~ 低体温と戦略と

低体温症は怖い。
LEG2は日没後となってしまった。
気温はどんどん下がっていく。
MTBの下り坂は運動量が少ないうえに風を受けるので体温が奪われる。
6/16 AM2:00 TA2に到着ここからSUPだ。

アドベンチャーレース業界での有名どころの人が何人もスタッフとして入っている。
その人たちが真剣な顔で「前のチームがことごとく低体温で危険な状態となったので、ウェットスーツに着替えてほしい。」と言ってきた。
どうやら、4人のチームにSUPは2艇、パドルが2本の貸し出しがあるので、一人は漕がないことになるが、漕がない人がとても寒いらしい。
着替えの時間が惜しい。特に私は着替えに時間がかかるので漕ぎ手になることにしてタッパー(長袖の上着)のみお借りし、漕ぎ出る。
他のメンバーはウェットスーツに着替えている。
北風が強い。
コンパスで角度を合わせて前に乗ったメンバーが方向を指示し、後ろが漕ぎ手となる作戦だったが、どう考えても風の方向に合わせたフェリーグライドが必要だ。
このため、コンパスの角度は意味をなさない。途中からコンパスは見ずに、目標物に向かっていくことにする。
ここで失敗に気づく。後ろのメンバーがパドルを持つと前のメンバーが障壁になりパドルの持ち替えができない。片側だけで漕ごうとすると効率が悪く前に進まない。
仕方がないので、前のメンバーに事情を説明しパドラーを交代してもらう。

北風に押されて少し西側の浜についてしまったが、そこで地図を確認しCPを取りに行く。
SUPセクションのCPはもうひとつ、今度は目立つ岬なので風を考慮しながら進む。
ここは順調にとることが出来て、LEG3の出発点と同じ場所のTA3へ行く。
クラブハウスのようなものがあるので、それを目指すだけなのでかなり簡単だ。
少し寒くなってきた。風もやんできたので少し漕がせてもらう。ほどなくして前に乗ったメンバーにずっと漕いでもらって申し訳ないこと、少し遅いけどこのまま漕いでいた方が良いか聞いたところ、寒くなってしまったという。
慌ててパドルを渡し、漕いでもらう。頑張って漕いでもらう。
もう一艇のSUPも漕ぎ手を交代しているようだ。
TA3に到着し、着ていたウェットスーツ等を返却し、MTBで出発する。
しかし、TA3から200mも離れていない場所でメンバーの一人が「寒い!やばい!」と言い出す。あまり漕いでいなかったメンバーだ。持っている服を着てもらう。
が、もう一名、私と同じSUPに乗艇していたメンバーが不調を訴える。
このメンバーはスタート時点から風邪をひいていて、私の中ではよく注意を払っていたメンバーだったが、思った以上に調子が悪いようだ。カイロを背中に貼ったり上着を着せたり。それでも回復せず、10分だけ休む事にした。
そのメンバーだけが休むかと思ったら、寒さを訴えていなかったメンバーが一緒に眠り始めた。

なんだかよく分からないが、初めに寒さを訴えていたメンバーと私は体を冷やさないようスクワットなどをしながら10分待つ。
寝ているメンバーをめっちゃ辛そうでかわいそうだが10分経過したたき起こす。
少し顔色が良くなった感じがする。
「いける?」って聞いたら行けるとのこと。その言葉から体調は良くはない。しかし、進みたいと解釈した。
それから、寒さを訴えていなかったメンバー。あまり顔色が良くないが、どうなんだろう。観察したが分からない。でも「いける」とのことなのでLEG4のMTBを再開する。
上り坂を登れば身体はあたたまる。
今、チーム全体の問題として、「寒さに対する対策をどうするか」なので、動き出したからには運動量を増やし、体温を上げることだ。

ただし、注意したいのは、さらにその後だ。MTBは大抵後半は下り坂。また、身体が冷える。
そして、その後LEG5のラフティングだ、確実に水濡れするし、初めは明るい時間だが終わり頃には確実に夜になる。

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