恐ろしやMTB

マウンテンバイク(以下MTB)でシングルトラックを激走するのはお好きだろうか。
私は大の苦手。
うらやましいことに大好きな方も多い。
そんな方にはこのエントリーは全く何のことか分からないかもしれない。

私は下り系スポーツ全般得意ではない。
唯一サーフィンが好きだが、メロウな波を追い求めるロングボーダーだ。
強い刺激は必要ないのだ。

初めてMTBにまたがったとき、「しんじゃう」位の恐怖に襲われた。
怖いのだ。
スピードに頭脳が付いていかないのだ。

しかし、アドベンチャーレースにMTBは付き物。
はじめてレースに出ると決まったある日。
もう逃げられない。レースまで特訓しかないと心に決めた。

MTBは主にアメリカ、ヨーロッパで作られている。
日本人の中でもかなり背の小さい私は自分にあった自転車を求め自転車屋さんに注文し、お取り寄せして1ヵ月で納品となった。
これはそれほど時間がかかったわけではない。
自転車とはこんなモノなのだ。
もっと時間がかかる場合もある。
自転車を購入するかどうか迷っている人はこの辺も考慮にいれる必要がある。

乗り方の基礎とやらがあるようだが、私の交友関係で教えてくれそうな人はいない。
自転車屋さんに相談すると、購入者特典だろうか?教えてくれるという。
自転車屋さんがお休みの水曜日に比較的人の少ない公園へ出かける。

【乗車】
トップチューブ上にまたがるようにして漕ぎ始める
ケンケン乗り(左右)

【漕ぎ方】
ハンドルの握り方
シートポジションと姿勢
ペダルを効率よく回す

【カーブの曲がり方】
手でハンドルを動かすのではなく体重移動でカーブを曲がる。スラローム練習

【登り方】
斜面が急で、タイヤに無駄に力をかけるとスリップする。スリップしないようなトルクを加減する。

【下り方】
後傾姿勢をとる。乗車、降車時はサドルの後ろで乗り降りする。

【段差の超えかた】
登りの段差、ギアを軽くして強く漕ぐと前輪が持ち上がる。これを利用してタイヤにダメージを与えず登る。
下りの段差、段差の大きさに合わせて後傾姿勢を調節。膝のクッションを使って衝撃に備える。素直に落ちる方向へ前輪を向けると安定して進める。横を向くとスリップする。
後輪がロックすると横滑りするだけなのであまりブレーキの意味がない。
ブレーキの基本は前輪で行うが、石などでスリップしやすい。

などなど、教えてもらった。

次に実際にアップダウンのあるフィールドに連れて行ってもらう。

緩やかな場所、石が少なく、周りが草木に覆われているところは転んでも痛くないので恐怖心が軽減される。

あとちょっとで行けそうというところは、何度も往復して何度も行く。
人は慣れる生き物なので、同じ場所へ繰り返し行くなら慣れるのも早い。
1か所慣れた場所ができると、他の場所でもここならできると思える場所が出てくる。
これを積み重ねて、出来ることを増やしていく。

ここまで、自転車屋さんが教えてくれた。
この後は自主練だ。

ここで問題が発生。
いったいどこを走ればいいのだ。
友達がいないのに一人で山へ行くのか。。。

日本のMTB界は閉鎖的で乗れる場所の情報はほぼ無いと言っていい。
ツアー会社が連れて行ってくれる場所などは、個人で利用するのはお断りと予め念を押される。ふじてんリゾートなどのゲレンデが近くにあれば良いが、私は貧乏なのにMTBを買ったため、そんなところへ行くお金はもうない。
(閉鎖的になった理由は、MTBが走る山などで他の利用者との間にトラブルが絶えず排除されてしまいそうになった事がある。たとえば鎌倉などはMTBだ。現在は人々の迷惑にならないよう、なるべく一目につかないようにしている為なのだそうだ)

そこで
(この先はあまり大きな声では言えないが、)
国土地理院の地図を買ってきて、自分でも走れそうな場所を探したのだ。
家の近くにないかなぁ。って。
何度も現地へ足を運び、何度も藪を漕ぎ、何度も行き止まりになるうちに、走れるところを見つける。
やっと1か所見つけたころにはレースの開催日間近だった。

しかし、この時見つけた場所は今でも宝物のように、私の練習コースとなっている。
結果としてとても良いものを得た。
が、MTBを始めるための障壁はこんなにも大きいのかと振り返ると思うのである。

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